エゾバフンウニの生殖巣の発達に及ぼす北海道東部海域に産する海藻(草)と給餌期間の影響

  • 町口 裕二
    独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所亜熱帯研究センター
  • 高島 国男
    北海道檜山振興局檜山北部地区水産技術普及指導所
  • 林 浩之
    北海道総合振興局後志北部地区水産技術普及指導所
  • 北村 等
    長崎大学水産学部

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Marine Algae from the Eastern part of Hokkaido and Feeding Period for Gonad Production of the Sea Urchin <I>Strongylocentrotus intermedius</I>
  • エゾバフンウニ ノ セイショク ソウ ノ ハッタツ ニ オヨボス ホッカイドウ トウブ カイイキ ニ サンスル カイソウ(クサ)ト キュウジ キカン ノ エイキョウ

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抄録

道東海域に多産する海藻6種と海草1種を餌料としたときの,エゾバフンウニ生殖巣の発達に及ぼす影響を室内飼育実験によって調べた。ウニは殻径45 mm 以上のものを用い,2カ月の絶食ののち,自然水温下で75日間の給餌飼育を行った。ウニの生殖巣指数は,ナガコンブ,スジメ,アイヌワカメおよびアナアオサで高く,クシベニヒバ,カレキグサ,スガモで低く,とくにカレキグサでは生殖巣の発達は見られなかった。保存餌料(乾燥ナガコンブ,冷凍アナアオサ)を与えたウニの生殖巣指数は,それらの生鮮藻体を与えたときより低かった。ナガコンブ,乾燥ナガコンブ,冷凍アナアオサ,スガモを餌料として,給餌期間の影響を比較した結果,生殖巣指数は短期間飼育(189日間)より長期間飼育(249日間)で高くなった。食味試験では,短期間飼育より長期間飼育で高い評価(ナガコンブが最も高評価)であったが,乾燥ナガコンブでは長期間飼育でも苦みが改善されなかった。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 60 (3), 323-331, 2012

    日本水産増殖学会

参考文献 (45)*注記

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