先天性真珠腫治療のプランニング

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  • Planning of congenital middle ear cholesteatoma therapy

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抄録

先天性真珠腫は、その存在が疑われれば年齢に関わらず手術を考慮する。手術法としては、含気のある乳突腔の形成により再発を予見できるので、術前CTにて乳突腔に含気のない場合は段階的鼓室形成術を考慮する。自験例において、過去10年間に1年以上経過観察できた先天性真珠腫の症例は40例40耳あった。これらの症例をPotsicらの分類に従って進展度分類した。Stage Iは6耳、Stage IIはなくStage IIIは27耳と最も多く、Stage IVは7耳であった。一期的手術は25耳 (62.5%)、段階的鼓室形成術は15耳 (17.5%) に施行した。第2次手術時の遺残を含めた再発はStage Iではなく、Stage IIIは27耳中7耳 (25.9%)、Stage IVは7耳中5耳 (71.4%) でありStageが進行するほど再発率が増加した。予定手術後の再発は4耳ありそのうち3耳が段階手術後であった。術後聴力改善成績は、36耳中33耳 (92%) と良好な成績であった。

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