一期的手術を行った複数の消化管内結石を伴った胆石イレウスの1例

  • 伊禮 俊充
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 遠藤 俊治
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 富永 春海
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 畑中 信良
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 吉川 幸伸
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 上池 渉
    国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of gallstone ileus caused by multiple stones migrating into the gut treated with a one-stage radical operation
  • 症例 一期的手術を行った複数の消化管内結石を伴った胆石イレウスの1例
  • ショウレイ イチゴテキ シュジュツ オ オコナッタ フクスウ ノ ショウカカン ナイ ケッセキ オ トモナッタ タンセキ イレウス ノ 1レイ

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抄録

症例は64歳,女性.1カ月続く嘔気を主訴に当院救急外来受診.multi detector-row CT(MDCT)を含む画像診断で,胆嚢十二指腸瘻を誘因とした十二指腸,胃,回腸内結石による胆石イレウスと診断.MRIで総胆管結石も指摘された.保存的治療でイレウスの解除に至らず,入院後10日で一期的根治術を施行した(イレウス解除:十二指腸切開,回腸切開排石,胆嚢摘出,胆嚢十二指腸瘻閉鎖,総胆管切開截石術).胆石イレウスは胆石症の比較的稀な合併症であるが,自験例では,さらに複数の腸管内結石,総胆管結石も合併した複雑な病態を呈していた.しかし,術前の正確な画像診断のもと,すべての病態を一期的に根治しえた.術前診断が難しいとされてきた胆石イレウスは,画像診断の進歩により,併存疾患を含め正確な治療前診断が可能となり,イレウスの一因と念頭においたうえで,病態に即した適切な治療が必須の病態となっている.

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被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (21)*注記

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