炎症性腸疾患と癌化のメカニズム

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  • Mechanisms for carcinogenesis in inflammatory bowel diseases

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抄録

慢性炎症は発癌のリスク因子であり炎症性腸疾患(IBD)はその代表例である.IBD関連癌についての過去の研究からは,健常人から発生するsporadic cancerとは全く異なった発癌プロセスが働いていることが示唆される.すなわち大腸炎の生じた粘膜において,特有の組織学的・形態学的変化をとり,これにともなって遺伝子変異(genetic,epigenetic),粘液発現の変化,免疫系の異常(サイトカイン・ケモカインの発現変化,Th17の誘導など),酸化ストレスの問題,腸内細菌叢などが複雑に相互に影響を及ぼしながら,癌化に至ると考えられる.しかしながら発癌メカニズムは,いまだ十分に解明されていない.<br>

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