腰椎硬膜外に発生した血管脂肪腫の1例

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抄録

【目的】腰椎硬膜外に発生したまれな血管脂肪腫を経験したので報告する.【症例】62歳男性で,1年前より特に誘因なく歩行時に両下肢のしびれ感を自覚し近医にて加療していたが,立位での両下肢痛が出現したためにMRI撮像され脊柱管内に腫瘍性病変認め当科初診となる.筋力低下や感覚障害などの神経学的異常所見は認められなかった.MRIではL1-2脊柱管後方にT1強調像にて高信号領域内に点状陰影示す腫瘍性病変により硬膜管の著明な圧迫が確認できた.椎弓切除後に腫瘍摘出術施行するが,硬膜との癒着は軽度で一塊として全摘可能であり,術後経過は良好である.【考察】腰椎脊柱管内の血管脂肪腫はまれであるが,MRIにて特徴的な所見を示し,硬膜管背側に発生する非浸潤型腫瘍は全摘が可能で,予後も良好である.

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