13歳で診断された小児難聴の 1 症例

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タイトル別名
  • A case of delayed diagnosis of congenital hearing loss at 13 years old

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抄録

  難聴児の早期発見法として新生児聴覚スクリーニングが普及し,1 歳 6 カ月児健康診査や 3 歳児健康診査が定着してきた。しかし,発見のタイミングやその後の療育および介入体制において,患児を取り巻く家庭環境や地域による格差という点が注目されてきている。今回,発見および診断が遅れた,先天性と思われる難聴児の 1 例を経験した。症例は13歳で,主訴は難聴の疑いであった。コミュニケーションの障害から時に問題行動を起こし,健診でも難聴を強く疑われていたにも関わらず,親の対応により放置されていた。両親と学校側の本児に対する障害への対応が出来ておらず,結局補聴器装用のみで経過観察されるという結果に至った。今後社会が多様化し,このような症例が増加する可能性があるため,医療者も家庭や学校への対応において注意が必要であると思われた。

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