-
- 楯川 幸弘
- 洛和会音羽病院小児外科
書誌事項
- タイトル別名
-
- Laparoscopic Treatment for four Cases of Uterine-Adnexal Torsion in Childhood
この論文をさがす
抄録
子宮付属器捻転は小児腹部救急疾患の1つであるが,鑑別診断は難しく診断の遅れにより卵巣および卵管を切除せざるを得ない場合がある。症例は,4歳,5歳,13歳,9歳の女児で,それぞれ右正常卵巣,右卵巣奇形腫,右傍卵管嚢腫,左傍卵管嚢腫の捻転であった。主訴として,腹痛,嘔吐が多くみられ,血液検査上,特異的所見はみられなかった。発症から手術までは,それぞれ2日,3日,3日,5日と,診断までに時間を要していた。卵巣捻転に対する検出能は,CTに較べてMRIがより優れているとの報告があるが,急性腹症の原因が絞り込まれていない段階では広くスクリーニングできるCTの方が頻用されるため,CT上で特徴的な画像を呈した場合,間を置かずに腹腔鏡手術で診断することも重要と考えられる。女児では,腹部救急疾患として子宮付属器捻転を念頭に置くべきで,その際腹腔鏡手術は診断の確定および治療に有効であることが示唆された。
収録刊行物
-
- 日本腹部救急医学会雑誌
-
日本腹部救急医学会雑誌 32 (6), 1113-1118, 2012
日本腹部救急医学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679712533888
-
- NII論文ID
- 10031165307
-
- NII書誌ID
- AN10426469
-
- ISSN
- 18824781
- 13402242
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可