緊急膵頭十二指腸切除術で救命した胃十二指腸動脈瘤十二指腸穿破の1例

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  • 基 俊介
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学
  • 菰方 輝夫
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学
  • 島元 裕一
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学
  • 北薗 巌
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学
  • 吉川 弘太
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学
  • 井本 浩
    鹿児島大学大学院心臓血管・消化器外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A case of gastrointestinal bleeding due to ruptured aneurysm of the gastroduodenal artery
  • 症例 緊急膵頭十二指腸切除術で救命した胃十二指腸動脈瘤十二指腸穿破の1例
  • ショウレイ キンキュウスイトウ ジュウニシチョウ セツジョジュツ デ キュウメイ シタ イ ジュウニシチョウ ドウミャクリュウ ジュウニシチョウセンハ ノ 1レイ

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抄録

胃十二指腸動脈瘤は腹部内臓動脈瘤の0.5％で，破裂の際には予後不良である．<BR>症例は61歳，男性．吐血で前医を受診し，腹部造影CT検査で胃十二指腸動脈瘤を指摘された．その後，出血性ショックに至り，胃十二指腸動脈瘤十二指腸穿破の診断で当科へ緊急搬送となった．来院時，Hb 6.1g/dlと高度貧血を認め，腹部造影CT検査では総肝動脈から分岐直後より55×45mm大の紡錘状の胃十二指腸動脈瘤を認めた．経カテーテル的血管塞栓術（Transcatheter arterial embolization:以下TAE）による止血は困難と判断し，緊急膵頭十二指腸切除術を施行した．術中に再出血で血圧低下をきたしたが，胃十二指腸動脈，下膵十二指腸動脈の根部処理で出血をコントロールできた．<BR>胃十二指腸動脈瘤のような症例の場合，TAEは第一選択であるが，開腹手術が必要性となることも念頭に置かなければならない．

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