舌下腺・口腔底切除術および広頸筋弁による再建術を行った舌下腺粘表皮癌の1例

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タイトル別名
  • A case of mucoepidermoid sublingual carcinoma in whom a platysma flap was an efficient reconstructive surgical procedure after extirpation of the sublingual gland and oral cavity

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抄録

舌下腺腫瘍は全唾液腺腫瘍の約1%と少なく,中でも粘表皮癌は大変まれである。今回われわれは生検の結果低悪性度の粘表皮癌と診断された舌下腺癌に対し,舌下腺・口腔底切除術を施行し,広頸筋弁を用いて再建した症例を経験したので報告する。<br>症例は40歳男性。右顎下部の疼痛と小指頭大の腫瘤を認めたため精査した。穿刺吸引細胞診はclass IIであったが,生検による病理検査にて低悪性度の粘表皮癌と診断した。上頸部郭清部分と顎下腺・舌下腺を含めた口腔底部分をpull throughで一塊に摘出した。欠損した口腔底粘膜は歯肉部と舌側で断端縫合し,口腔底のデッドスペースと粘膜の血流保護目的で広頸筋弁を充填し,良好な結果を得た。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 22 (1), 53-57, 2012

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (12)*注記

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