門脈ステントが有効であった膵癌術後再発の門脈狭窄による消化管出血の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of malignant portal vein stenosis after pancreatoduodenectomy, which was successfully treated with stent implantation
  • 症例 門脈ステントが有効であった膵癌術後再発の門脈狭窄による消化管出血の1例
  • ショウレイ モンミャク ステント ガ ユウコウ デ アッタ スイガン ジュツゴ サイハツ ノ モンミャク キョウサク ニ ヨル ショウカカン シュッケツ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は49歳,女性.膵頭部癌に対し,幽門輪温存膵頭十二指腸切除,D2郭清,IIA-1再建術施行後,約1年8カ月後に激しい下血,貧血にて当科緊急受診した.腹部ダイナミックCT検査にて,膵癌局所再発を疑わせる腸間膜腫瘤による門脈の圧排狭窄と,胆管空腸吻合部周囲に拳上空腸静脈瘤を認めた.また上部消化管内視鏡検査で胆管空腸吻合部の空腸側粘膜に易出血性の露出血管を認めた.門脈狭窄により求肝性側副血行路として発達した胆管空腸吻合部静脈瘤からの破綻出血と診断し,開腹経回結腸静脈門脈ステント挿入術を施行した.ステント挿入後,門脈造影にて求肝性側副血行路は消失し,消化管出血も消失した.術後抗凝固療法を開始し,数日で当科退院となった.膵頭十二指腸切除後,膵癌再発の門脈狭窄による胆管空腸吻合部静脈瘤出血に対し門脈ステント挿入が有効であった1例を経験したため報告する.

収録刊行物

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (22)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ