可変リンクルによる光透過–拡散のスイッチング

  • 大園 拓哉
    (独)産業技術総合研究所ナノシステム研究部門
  • 鈴木 航祐
    (独)産業技術総合研究所ナノシステム研究部門
  • 山口 智彦
    (独)産業技術総合研究所ナノシステム研究部門
  • 福田 伸子
    (独)産業技術総合研究所フレキシブルエレクトロニクス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Shape-Tunable Wrinkles for a Switchable Optical Diffuser
  • カヘン リンクル ニ ヨル ヒカリ トウカ-カクサン ノ スイッチング

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抄録

高分子弾性体基板上に比較的硬い薄膜を均一に成膜し,側方圧縮応力を加えると,座屈不安定性を介し,表面がリンクルと呼ばれる規則的な凹凸構造を自己組織化する.さらにその凹凸形状は,圧縮ひずみ値によって制御できる特性を有する.この形状可変リンクルの光の透過・散乱特性について,その凹凸構造周期がサブミリメーター程度の場合で調べた.試料表面に垂直に入射された光は,ひずみ無印加の時はリンクル構造がないため,そのまま直進し,試料は透明板として振舞うのに対し,ひずみによって表面にサイン波状の凹凸構造が誘起されると,この曲面構造のために光は拡がり,散乱効果が得られる.よって,この柔軟な表面はスイッチング可能な光散乱板として応用が可能である.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 70 (5), 179-184, 2013

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (51)*注記

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