3本の脳室腹腔シャントによる成人腹腔内合併症の1例

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タイトル別名
  • Intraabdominal Complications due to Three Ventriculoperitoneal Shunt Tubes in an Adult Patient—A Case Report—
  • 症例 3本の脳室腹腔シャントによる成人腹腔内合併症の1例
  • ショウレイ 3ボン ノ ノウシツフクコウ シャント ニ ヨル セイジン フクコウ ナイ ガッペイショウ ノ 1レイ
  • Intraabdominal Complications due to Three Ventriculoperitoneal Shunt Tubes in an Adult Patient^|^mdash;A Case Report^|^mdash;

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抄録

3本の脳室腹腔シャント(VPシャント)留置中の患者の右下腹部痛に対して保存的加療で軽快したものの,水頭症症状をきたし腹部チューブに対して開腹手術を行った症例を経験した.患者は29歳女性,水頭症に対しVPシャントがそれぞれ0歳時,12歳時,28歳時に留置された.10カ月後排尿時に右下腹部痛を自覚,腹部CTでシャントチューブの先端が回盲部に位置し,周囲に膿瘍を疑われた.保存的加療を行い軽快したが,約6週間後水頭症症状と他のチューブ周囲の腹腔内液体貯留のため開腹手術を依頼された.仮性嚢胞を解放しチューブの位置変更を行ったが嚢胞が再燃,再度位置変更を行っても再燃したため,脳室外ドレナージを経て脳室心房シャントに至った.複数のシャントチューブが29年間の長期にわたり留置された仮性嚢胞の報告はみられず,かつ各チューブがトラブルを起こした特異な症例であった.

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