喉頭蓋の後屈を伴った舌扁桃肥大の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of lingual tonsillar hypertrophy with epiglottis retroflexion

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抄録

症例は33歳女性,主訴は咽頭痛.喉頭ファイバーと頸部CTで舌扁桃の著明な腫大を認めた.抗生剤投与により咽頭痛は軽快するも腫大は残存した.舌扁桃の生検ではリンパ組織の肥大のみで,悪性所見は認めなかった.<br> 腫大が4ヵ月以上続くため,舌扁桃切除術を行った.病理診断は生検と同様だった.術後2年より舌扁桃は徐々に再増大し,更にその半年後から咽喉頭異常感症も出現した.増大の進行による嚥下・呼吸障害を考慮し,術後3年2ヵ月で2回目の手術 (舌正中離断による経口腔的舌扁桃全切除) を行った.病理診断は初回手術と同様だった.<br> 現在は再増大傾向を認めないが,リンパ組織は残存しており今後も注意深い経過観察が必要である.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 26 (2), 179-183, 2013

    日本口腔・咽頭科学会

参考文献 (7)*注記

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