ランダム化比較試験による頚肩部痛に対する鍼治療と局所注射の検討

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タイトル別名
  • A comparison of the effectiveness between acupuncture and local injection for neck pain: a randomized controlled trial
  • ランダムカ ヒカク シケン ニ ヨル ケイケンブツウ ニ タイスル ハリ チリョウ ト キョクショ チュウシャ ノ ケントウ

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抄録

【目的】頚肩部痛に対する鍼治療の有用性を明確にする目的で、局所注射を対照群としてランダム化比較試験を行った。<br>【方法】対象 : 頚肩部痛を有する患者33名をランダムに鍼治療群と局所注射群の2群に割り付けた。介入 : 鍼治療群 (n=16) は直径0.18mmの鍼を使用し、10~20mmの深度まで刺入後、20秒間の雀啄術 (1Hz) を行った。局所注射群 (n=17) は25G針を用いて、使用する薬剤を塩酸ジブカイン配合剤とワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液として、10~20mmの深度で注入した。両群ともに患者の自覚的最大痛み部位に対して、4回 (1回/週) 施行した。評価 : 痛みのVisual Analogue Scale (VAS) とNeck Disability Index (NDI)、頚部神経根症治療成績判定基準を用いて行った。評価は施術者と別の者が行った。<br>【結果】治療直後効果におけるVAS、および治療の継続による効果、治療終了後の持続効果におけるVAS、NDI、頚部神経根症治療成績判定基準について、全ての評価において鍼治療群は局所注射群と比較して有意に良好な結果を示した。<br>【考察】鍼治療は局所注射と比較して、より有用な治療法となる可能性を考えた。これらの効果の相違には、痛みの抑制機構の違いが関与していると考えた。

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