書誌事項
- タイトル別名
-
- Figure-L unilateral mini-sternotomy for cervico-thoracic neurofibroma originating from vagus nerve with neurofibromatosis type 1
この論文をさがす
抄録
頚胸部境界に発生した迷走神経由来の腫瘍はまれであり,その手術法に関する報告は少ない.症例はNeurofibromatosis type 1を合併した25歳・男性.2010年11月職場で左頚部腫脹を指摘された.頚胸部CTでは,左頚部から鎖骨上窩,上縦隔の大動脈弓レベルまで,22×5.5 cmの腫瘤を認めた.左頚部の腫瘍は急速に増大し,悪性の可能性が疑われた.手術は,左頚部皮膚を斜切開し胸骨柄頚切痕で正中切開に移行した.腫瘍は被膜に覆われ周囲組織から容易に剥離できた.大胸筋を骨付着部より剥離し,胸骨L字切開(胸骨正中切開,左第1肋間で横切)を追加した.上縦隔部の腫瘍は大動脈弓部レベルで切離し摘出した.術後に嗄声(左反回神経麻痺)を認め,当院耳鼻科で甲状軟骨形成術を行った.鎖骨上窩+胸骨L字切開アプローチは,頚胸部境界に発生した腫瘍の摘出に,十分な視野展開と安全な手術操作が可能となり有用と思われた.
収録刊行物
-
- 日本呼吸器外科学会雑誌
-
日本呼吸器外科学会雑誌 27 (6), 712-718, 2013
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679336414080
-
- NII論文ID
- 10031191667
-
- NII書誌ID
- AN10467885
-
- ISSN
- 18814158
- 09190945
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可