書誌事項
- タイトル別名
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- A cytologic study of 10 cases of basal cell adenoma of the parotid gland
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抄録
目的 : 唾液腺腫瘍にみられる基底細胞腺腫の細胞診診断においてはさまざまな細胞像が報告されているにもかかわらず, 実際には典型像が必ずしも得られないため診断に苦慮することが多い. 今回われわれは切除材料を得た基底細胞腺腫の細胞像を検討した.<br>方法 : 2006 年 6 月∼2010 年 12 月の間に手術を行い耳下腺基底細胞腺腫と診断されたもののうち, 穿刺吸引細胞診または術中組織診断で得られた捺印標本 (捺印細胞診) を行っていた 10 例を検討の対象とした. 標本は Papanicolaou 染色, 一部の症例に対しては May-Giemsa 染色も施行した.<br>成績 : 従来から基底細胞腺腫の特徴として報告されてきたもののほかに, 3D 集塊, 挫滅細胞, 大型集塊辺縁を縁取る濃染核の細胞, 泡沫細胞などが高い頻度で観察された. また, 特徴的な細胞所見として基底膜様物質に覆われた尖った集塊も認めた.<br>結論 : 今回の検討で, いくつかの基底細胞腺腫に特徴的と思われる細胞学的所見を提示した. 多症例での検討や他疾患との比較が今後の検討課題と考える.
収録刊行物
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- 日本臨床細胞学会雑誌
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日本臨床細胞学会雑誌 52 (5), 437-443, 2013
公益社団法人 日本臨床細胞学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204696523136
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- NII論文ID
- 10031191688
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- NII書誌ID
- AN00198721
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- ISSN
- 18827233
- 03871193
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可