コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚炎の概要とその対策

書誌事項

タイトル別名
  • Outline and Provision of Gangrenous Dermatitis in a Commercial Broiler Farm
  • 業績ノート コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚炎の概要とその対策
  • ギョウセキ ノート コマーシャルブロイラー ノウジョウ デ ハッセイ シタ エソセイ ヒフエン ノ ガイヨウ ト ソノ タイサク

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抄録

2010年5月,ブロイラー農場でClostridium septicumによる壊疽性皮膚炎が発生した。35日齢過ぎから,臭気の強い暗紫色の皮膚炎の発現とともに斃死が増加し,剖検では全身性の壊疽性皮膚炎とともに肝臓の脆弱化,肝臓の気泡多発および胸筋の赤黒色化した病変が認められた。細菌検査ではClostridium septicumが分離されたが,黄色ブドウ球菌は分離されなかった。病理組織学的検査では肝細胞の変性壊死が顕著に認められ,肝細胞間,筋線維間および皮下織に炎症像を伴わない大桿菌が認められた。また壊死がきわめて顕著であり,皮膚および肝臓の細胞は無構造化していた。本農場は,次回導入鶏群の抗体検査において,伝染性ファブリキウス嚢病の先行感染の可能性も示唆されたが,オールインオールアウトの実施,踏込み消毒槽の適宜交換および発生鶏群における鶏舎内へのヨード剤散霧で終息した。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 49 (2), 125-130, 2013-08

    つくば : 鶏病研究会

参考文献 (9)*注記

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