下肢静脈瘤に伴う不定愁訴に対する桂枝茯苓丸の臨床的有用性の検討

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  • Examination of Clinical Efficacy of Keishibukuryogan on Non-Specific Complaints Associated with Varicose Veins of the Lower Extremity

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抄録

●要  約:下肢静脈瘤は,自覚症状として下肢の倦怠感,しびれ,冷え,痛み,痒感等を伴うことも多く,これらの愁訴を軽減することは患者のQOL管理の観点から重要である.今回,(お)血(微小循環障害・うっ滞)改善の漢方薬である桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)の下肢静脈瘤に伴う不定愁訴に対する臨床的有用性を検討した.不定愁訴を伴う下肢静脈瘤患者30例に桂枝茯苓丸を12週間投与したところ,自覚症状,静脈瘤重症度,血スコアの改善および皮膚灌流圧の上昇を認め,その効果はとくに女性で顕著であった.また下肢静脈瘤に伴う自覚症状には血が関与していることが示され,下肢静脈瘤患者の不定愁訴に対する桂枝茯苓丸の有用性が示された.投与例において副作用,臨床検査値異常は認められず,全般改善度および有用度は73.3%であった.桂枝茯苓丸の内服は簡便であり,不定愁訴を有する下肢静脈瘤患者に対し有用であり,女性ではとくに効果的であることが示唆された.

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 24 (3), 303-310, 2013

    日本静脈学会

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参考文献 (34)*注記

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