当科における耳下腺悪性腫瘍の検討

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タイトル別名
  • Clinical investigation of malignant parotid tumors

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抄録

1986年~2008年までの23年間に当科を受診した耳下腺癌の一次根治例40例について検討した。男性24例,女性16例(6歳~84歳,平均61歳)であった。T分類は,T1:4例,T2:5例,T3:10例,T4a:21例であり,N分類は,N0:30例,N2a:1例,N2b:9例であった。疾患特異的生存は,stage I,stage IIでは5年,10年共にそれぞれ100%,stage IIIでは5年,10年共に87.0%,stage IVAでは5年で57.0%,10年で21.0%であった。Stage IVに進行することで,生存率の著しい低下が認められた。術前に顔面神経麻痺は40例中14例(35%)に認められた。術前顔面神経麻痺の有無により10年疾患特異的生存率で有意差を認めた。<br>術前にリンパ節転移を認めない場合の予防的郭清術は,T4a症例や高悪性度が疑われる症例に全頸部の郭清が必要であると思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 23 (1), 99-107, 2013

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (26)*注記

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