Müller管遺残症候群患者に発症した鼠径ヘルニア子宮嵌頓の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Hernia Uteri Inguinalis in Persistent Müllerian Duct Syndrome
  • 症例 再々発鼠径ヘルニアとの鑑別が困難であった鼠径部脂肪肉腫の1例
  • ショウレイ サイサイハツ ソケイ ヘルニア ト ノ カンベツ ガ コンナン デ アッタ ソケイブ シボウ ニクシュ ノ 1レイ
  • A Case of Liposarcoma Difficult to Differentiate from Re-reccurent Inguinal Hernia
  • A Case of Hernia Uteri Inguinalis in Persistent M^|^uuml;llerian Duct Syndrome

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抄録

Müller管遺残症候群とは,Müller管抑制因子の欠損・作用障害によりMüller管由来組織である卵管,子宮,腟上部が遺残する稀な症候群である.患者は68歳男性,CT検査にて左鼠径ヘルニアを指摘された.自覚症状は鼠径部の膨隆のみ.30歳台に右鼠径ヘルニア手術の既往あり.鼠径管を開放すると腹腔内より子宮に酷似した腫瘤が脱出していた.腫瘤を剥離挙上すると,近接した精管・精巣動静脈に牽引されて陰嚢内より精巣が脱出した.ヘルニア門は小さく腫瘤は還納不能であった.精管,精巣動静脈は温存可能で腫瘤切除の方針とした.子宮頸部~腟上部に相当する部分は膀胱背側に連続していた.切除後は通常通り後壁を補強した.切除標本は筋腫を伴う双角様腫瘤であり,卵管様構造も伴っていた.組織学的に子宮および卵管と診断された.

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参考文献 (24)*注記

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