作業者の操作観察に基づく訪問介護勤務表作成支援システムの利点と課題

書誌事項

タイトル別名
  • User Study for Understanding Efficiency and Requirements of Computer-aided Support Systems for Home Help Staff Scheduling
  • サギョウシャ ノ ソウサ カンサツ ニ モトズク ホウモンカイゴキンム ヒョウサクセイ シエン システム ノ リテン ト カダイ

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抄録

事業所におけるスタッフの毎日の勤務を決定する問題をスタッフスケジューリング(勤務表作成問題)という.一般に人件費は抑制されることが多いことから,スタッフスケジューリングは実行可解を求めることすら難しいことが多く,長い時間を費やす作業である.さらに訪問介護事業所においては,サービスの利用者が必要とする介護サービスに対して,適切なヘルパーを割り当て,ヘルパーの勤務可能性と移動時間も考慮する必要があるため,さらに難しい問題となる.訪問介護事業所でのITによる支援は事務手続きに関するものが主体であり,実用的な自動スケジューリング機能は提供されていないと言っていいだろう.他の最適化問題を含め,最適化手法を用いた支援システムの研究は多くあるが,実際に計画を作成する際に必要となる労力やコスト,つまり勤務表作成にかかる労力がどの程度削減できるのか,作業のボトルネックはどの部分になるのか,という点を明らかにしようと試みた研究はほとんど行われていない.我々は「勤務表作成者の負荷の軽減」を目標とし,最適化技術を用いたスケジューリング機能に重きを置いた勤務表作成支援システムの構築に関する研究を行ってきた.本論文では,このシステムを用いて実際に行われた勤務表作成の作業を観察することで,最適化システムの導入でどのような作業効率化が図れるか,システムが持ちうる問題点はどこにあるのか,といった点を明らかにし,良いシステムをデザインする上での指針を得ることを目的とする.

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