仮設住宅住民の健康と生活に関する実態調査 : 阪神・淡路大震災1年後と2年後との比較

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タイトル別名
  • Investigation into Health and Life of Redidents in Temporary House : Comparison between One and Two year after the Hanshin-Awasji Earthquake.

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抄録

神戸市中央区のポートアイランド第1,第2仮設住宅住民の震災1年後および2年後の健康状態の実態を,罹患状況と受診状況,生活習慣,交友関係,社会活動から把握した。対象の背景は,多くが65歳以上で,半数以上が一人暮らしをしていた。約8割の人に,関節痛や腰痛をはじめ慢性疾患が生じていた。そして,4割弱の者に震災後新たに病気や気になる症状が生じていた。本研究は,調査にすすんで協力を得ることができた対象であり,ある程度の対人関係を築き病気をもちながらもセルフケアしょうとしている者が多いと思われるが,仮設住宅入居後1年以内に新しい環境に応じた生活習慣が確立し,個々の価値観・意思のもと継続しており,ソーシャル・サポートを持っていた。病気の発生と睡眠および規則正しい食事とが関係していること,男性は女性に比べ交友関係を築きにくく,特に男性の一人暮らしは孤立化する傾向があることなどから,今後も支援が必要と思われる。

収録刊行物

  • 紀要

    紀要 17 9-15, 1998-03-05

    神戸市看護大学短期大学部

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