有機物が土壌の物理的性質に及ぼす影響

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土壌中の有機物含有量が土壌構造に影響を及ぼすことは古くから知られている。本論文ではまず有機物を分解性の大小によって区分する方法を検討した。その結果、高分解性有機物の定量的表示法として、150〜200°Cの加熱分解または6〜30%過酸化水素水による酸化分解が有用であることを示した。

つぎに従来三相で表示されていた土壌構造表記に、第四相として有機物を加えたものが実用性があることが分かった。さらにゴニオメータを用いた土壌と水との接触角の直接測定により、土壌中の有機物が土壌の溌水性を大きくする傾向があることを見出した。