トリプル・エクスプロイテーション : 今日における階層性と教育不平等

鍋島 祥郎

doi:10.24544/ocu.20171221-115

トリプル・エクスプロイテーション : 今日における階層性と教育不平等

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鍋島祥郎

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トリプルエクスプロイテーションキョウニオケルカイソウセイトキョウイクフビョウドウ
トリプルエクスプロイテーションコンニチニオケルカイソウセイトキョウイクフビョウドウ

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抄録

金持ちの子も貧乏な子も同じ学校に行ける。男も女も同じ学校に行ける。部落の子も在日の子もみんな同じ学校に行ける。属性に基づく教育差別を解消する努力は続けられ、教育の機会均等は、完全ではないとしても50年前と比較して格段に進んだ。だが、その結果は平等ではない。本論文は、高学歴者の子どもは高学歴に、低学歴者の子どもは低学歴になっている実態と、そうした結果における不平等の要因を実証的に追究する。そして、階層というものを「学校」という鏡に映して見たときに、今日における階層性とは「物的な豊かさの中の文化的な貧しさ」であることと、人々は消費という行動を通じていわば「三重の搾取(トリプル・エクスプロイテーション)」に晒されていることを明らかにする。