東北日本北部における後期更新世海成面の対比と編年

• 宮内 崇裕

  東京都立大学・研

書誌事項

タイトル別名

• CORRELATION AND CHRONOLOGY OF THE LATE PLEISTOCENE MARINE TERRACES IN NORTHERN NORTHEAST JAPAN
• トウホク ニホン ホクブ ニ オケル コウキ コウシンセイ カイセイメン ノ

抄録

東北日本北部の沿岸に発達する後期更新世海成面群について,洞爺火山灰(約9万年前)と阿蘇4火山灰(約7万年前)などの広域テフラ,海成面の形態的特徴,段丘面構成層の特徴に基づく対比と編年を試みた.対比と編年の標式地となったのは太平洋岸の上北平野である.その結果, 12～13万年前の最終問氷期最盛期に形成された海成面(高館面)は広域に対比され,松前半島,西津軽海岸,男鹿半島などにおいてその旧汀線高度は修正された.約10万年前の多賀台面は隆起速度の大きい日本海側において,また約8万年前の根城面は下北半島西部において認定・対比された.各地域で高館面あるいは多賀台面の低位にあって,テフロクロノロジーの方法で対比されなかった発達の良い2つの海成面は,約8万年前の根城面,約6万年前の柴山面に順次対比される可能性が大きい.このような形成年代をもつ海成面群の存在は,後期更新世における少なくとも4つの高海面期の存在を示唆する.

収録刊行物

• Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron

  Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 61 (5), 404-422, 1988

  公益社団法人 日本地理学会

キーワード

• Geography, Planning and Development

詳細情報

• CRID: 1390001205424848896
• NII論文ID: 110000521277
• NII書誌ID: AN1016484X
• DOI: 10.4157/grj1984a.61.5_404
• ISSN: 21851735
• ISSN: 00167444
• NDL書誌ID: 3179037
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I3179037
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/grj1984a/61/5/61_5_404/_pdf
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可