摂食障害患者における定量脳波分析

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タイトル別名
  • The Quantitative EEG Study of Eating Disorders
  • セッショク ショウガイ カンジャ ニ オケル テイリョウ ノウハ ブンセキ

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抄録

右利き女性摂食障害患者35例と同健常者12例を対象に定量脳波分析を行った.DSM-III-Rで19例は神経性無食欲症, 16例は神経性大食症で, それぞれ大うつ病を伴う群, 伴わない群に分けた.脳波は左右前頭, 頭頂から各々導出され各帯域のパワーを求め, α帯域のパワーから, 左右大脳半球間, 両大脳半球前頭頭頂間の関係を検討した.非抑うつ過食者群は, 摂食障害患者で従来指摘される脳波の徐波化を示さず, 頭頂部で活性亢進が示唆された.抑うつ過食者群では右半球で前頭部の頭頂部に対する相対的な低活性が示され, 著者らのうつ病での定量脳波学的所見と一致し, この群の脳波活動に反映される大脳機能状態に感情障害との共通性が示唆された.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 41 (5), 351-358, 2001

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (28)*注記

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