脳の人工臓器化と脳蘇生術の発展に伴う脳死概念の変容

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タイトル別名
  • Transformation of Brain Death Criteria arising from the Replacement of Human Brain with Artificial Organs and the Future Development of Brain Resuscitation Technology

抄録

妥当な脳死判定基準をどのように決めればよいかについての生命倫理の議論は、ある前提に基づいて行なわれてきた。それは、脳幹に深刻な障害のある人間の、上位脳の機能を蘇生させたり維持しておくような決定的な医療技術は、存在しないという前提である。しかし将来は、「人工頭蓋」「人工血液ポンプ」「脳血管の人工血管化」などの人工臓器技術を、脳外科手術に導入することができるようになるだろう。これらのテクニックを使うことで、脳の一部は死んでいるのに、上位脳の一部は生き続けている状態を作り出せるかもしれない。このようなケースでは、現行の脳死判定基準は再考を余儀なくされるはずである。

収録刊行物

  • 生命倫理

    生命倫理 4 (2), 141-145, 1994

    日本生命倫理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204483855488
  • NII論文ID
    110001238440
  • DOI
    10.20593/jabedit.4.2_141
  • ISSN
    2189695X
    13434063
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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