細胞接着分子と疾患

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タイトル別名
  • Adhesion Molecules: Relevance to Basic and Clinical Research
  • サイボウ セッチャク ブンシ ト シッカン

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抄録

細胞接着分子は, 細胞膜表面に発現し, 細胞と細胞, または, 細胞外マトリックスとの接着に関与する分子群の総称である. 接着分子は, 構造と機能は極めて複雑多岐にわたり, 生体内の基本的な機能全般において中心的役割を担う. また, 接着分子は, 単に細胞の糊としてのみならず, 細胞間, および, 細胞内情報伝達にも関与し, その主要な役割は, (1)多細胞体の発生・分化, 組織の支持・構築, (2)白血球等の血管内から組織内への遊出に代表される細胞の移動, (3)組織内における細胞の認識と情報伝達などがあげられる. 接着分子の発現や機能の異常は, 自己免疫疾患や癌細胞転移を始めとする種々の病態をもたらす. また, 接着分子は, 治療的病態制御において重要な標的として注目される.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 23 (4), 421-429, 2001

    学校法人 産業医科大学

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