空腸横行結腸側々吻合部に発生した空腸潰瘍の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Jejunal Ulcer at the Site of Side-to-Side Anastomosis between the Jejunum and Transverse Colon

この論文をさがす

抄録

症例は41歳の男性.主訴は貧血.3歳時に腸重積で開腹用手整復術,9歳時に癒着性腸閉塞で癒着剥離術および小腸横行結腸側々吻合術を施行された.37歳時に吻合部近傍の潰瘍と診断され,以後経過観察されていたが,度々貧血をきたすため1997年6月空腸部分切除および吻合口切除を施行した.手術所見ではTreitz靱帯より約150cmの空腸と横行結腸が逆蠕動性に側々吻合されており,blind loopを形成し,吻合輪の口側縁に接して輪状の空腸潰瘍を認めた.病理組織学的にはUl-IIIの非特異性潰瘍であった.Blind loop症候群に伴う潰瘍としては腸内容の鬱滞や物理的刺激を受けにくい部位に発生した点でまれな症例と思われ,成因につき若干の考察を加え報告した.

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ