骨形成を伴った胆嚢癌の1例

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  • Gallbladder Carcinoma with Heterotopic Bone Fomation : A Case Report

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抄録

患者は63歳の男性. 1年前から腹部超音波検査にて胆石を指摘されていたが, 1か月前から右季肋部痛が出現し, 疹痛発作が頻回となったため近医受診. 精査加療目的で当科入院になった. 腫蕩マーカは正常範囲内で, 腹部コンピュータ断層撮影, 内視鏡的逆行性胆管造影にで胆嚢内結石症, 慢性胆嚢炎と診断し, 開腹胆嚢摘除術を施行した. 胆嚢内は狭窄し, 頸部および底部には結石が嵌頓しており底部の粘膜は壊死状で, 石灰化様組織が認められた. 組織学的には極めて高分化な腺癌細胞が乳頭状に増殖しており, 一部粘液癌が混在していた. 癌細胞に近傍しで造骨細胞を伴う骨形成が認められた. 骨組織は粘液産生部に多く認められた. 胆嚢癌に骨形成を認める例は非常によれで, 検索しえた限りではこれまで4例しかなく, 文献的考察を加えて報告した.

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参考文献 (10)*注記

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