食道静脈瘤手術症例における硫酸ポリミキシンBとチニダゾール投与の効果

• 菊池充

  岩手医科大学高次救急センター

• 渡辺 正敏

  岩手医科大学第1外科

• 小川 將

  岩手医科大学第1外科

• 中村 隆二

  岩手医科大学第1外科

• 斉藤 和好

  岩手医科大学第1外科

• 稲田 捷也

  岩手医科大学細菌学

• 吉田 昌男

  岩手医科大学細菌学

書誌事項

タイトル別名

• The Effects of Oral Administration of Polymyxin B Sulfate and Tinidazol in Patients with Esophageal Varices

抄録

32例の食道静脈瘤直達手術術後に,血中エンドトキシン(Et)をNew perchloric acid(New PCA)処理後エンドスペシー(生化学工業)を用いて測定し,polymyxin B sulfate(PL-B),tinidazol(TDZ)投与の直腸内細菌,血中Etに及ぼす効果を調べた.症例を非投与(A)群13例と,PL-B 300万単位(B)群9例,PL-B 600万単位(C)群5例,PL-B 300万単位,TDZ 1,000mg(D)群5例に分け,術前に3日間投与した.投与前(手術3日前),術後1,3,5病日と,投与群では術前日(投与後)にも末梢血を採取しEtを測定した.A群は術前5.8(平均,pg/ml)から第1病日に7.4に増加し,その後漸減した.B群では投与後に16%の減少がみられ,術後も同じレベルで推移した.一方,C,D群は投与後に30%以上減少したが術後はB群に比し高値であった.PL-B投与は,術後血中Etの増加を抑制したが,PL-B増量やTDZ併用は必ずしもH濃度の減少を来さず,細菌叢の変化あるいは死滅した細菌が放出したEtの増大が考えられた.

収録刊行物

• 日消外会誌

  日消外会誌 27 753-758, 1994

  一般社団法人日本消化器外科学会

キーワード

• Endogenous endotoxemia
• polymyxin B sulfate
• tinidazol
• chemical preparation

詳細情報

• CRID: 1573387451732717824
• NII論文ID: 110001313956
• NII書誌ID: AN00192066
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1994232613
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • CiNii Articles