十二指腸原発悪性絨毛上皮腫の1例

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  • A Case of Choriocarcinoma of the Duodenum

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抄録

症例は68歳の男性で, 腹部膨満感を主訴に来院した.検査所見では高度の貧血と便潜血陽性を認め, 上部消化管造影および内視鏡検査にて十二指腸第2部に壁外発育の著しい巨大な腫瘍を認めた.十二指腸癌の診断で手術を施行した.開腹所見では, 腫瘍は巨大で肝下面に真接浸潤しており膵頭十二指腸切除術および肝部分切除術を施行した.病理組織学的には腫瘍の壁外性発育が著明で, 胆嚢漿膜下層および肝床部, 胃幽門部漿膜下層へ直接浸潤していた.HCGの免疫組織学的染色では腫瘍部は異型の強い多核の腫瘍性巨細胞を形成するsyncytiotrophoblastが認められ, 悪性絨毛上皮腫と診断された.消化管原発悪性絨毛上皮腫, なかでも十二指腸に原発する悪性絨毛上皮腫は極めてまれな疾患である.以上, 十二指腸悪性絨毛上皮腫の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (17)*注記

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