24. 著明な導管内進展を認めた0-IIc+IIb型食道表在癌の1例 (第40回食道色素研究会 II 表在癌における導管内食道進展の実態 : その組織像, 臨床像とは?)

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抄録

症例は78歳, 男性。心窩部不快感あり近医受診, 食道の異常を指摘され当科紹介となった。食道X線検査では, ImIu領域に軽度の壁不整像および淡いバリウム班を認めた。食道内視鏡検査では切歯列より27〜33cmに全周性に粘膜の混濁および発赤面を認め, 内部に顆粒状変化を認めた。トルイジンブルー染色では病変部は淡〜濃染し, ヨードとの二重染色では全周性のヨード不染域を認め, 表層拡大型0-IIc+IIb型食道癌と診断した。非開胸食道抜去術を治療法として選択した。切除標本では, 病変部の長径は5.5cmであり表面は血管透見像の消失, 顆粒面を認めた。組織学的には, 深達度m_2で, 著明な導管内進展を有した中分化型扁平上皮癌であった。

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