噴門側胃切除術後の残胃の癌の検討 : 本邦報告26切除例の検討も含めて

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  • Remnant Stomach Cancer After Proximal Gastrectomy : A Review of 26 Cases in the Japanese Literature

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抄録

1971年から1997年までの27年間に当院で経験した噴門側胃切除術後の残胃の癌切除例は6例で,これは同時期に施行した噴門側胃切除術症例120例の50%にあたる.再手術時の平均年齢は65.2歳(48〜75歳),男5例,女1例であった.初回手術から再手術までの期間は平均100.5か月(48〜204か月)で,全例食道胃吻合が施行されていた.初回病変は早期癌3例(m,n(-)1例,sm,n(-)2例),進行癌2例(mp,n2(+)1例,se,n1(+)1例),平滑筋腫1例であった.残胃の癌は早期癌4例(m,n(-)2例,sm,n(-)2例),進行癌2例(se,n2(+)1例,se,N4(+)1例)であった.予後は進行癌症例が再手術後7か月,36か月で癌死したが,早期癌症例は全例現在生存中(12〜138か月)である.自験例含め,本邦における噴門側胃切除術後の残胃の癌切除例は26例で,初回早期胃癌で,残胃の癌は早期癌,初回良性疾患,進行胃癌で,残胃の癌は進行癌が多かった.

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