食道癌における淋巴節転移とくに上縦隔転移とその治療対策

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  • LYMPH NODE METASTASIS IN ESOPHAGEAL CANCER; WITH SPECIAL REFERENCE TO UPPER MEDIASTINUM AND MEASURES FOR ITS TREATMENT

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抄録

われわれの施設で取扱つた食道癌例を対象として, 食道癌の淋巴節転移とくに上縦隔転移とその治療対策について検討した. 5年生存率では耐術治癒, 準治癒例で28%を示したが, Iuの成績が不良であつた. 5年生存例43例の中n+例は26例あるが, いずれも局所か下縦隔か腹腔転移例で上縦隔転移はわずか2例のみであつた. 上縦隔転移の実態をつかむため, 縦隔鏡による傍気管転移の検索と手術例における上縦隔最上部淋巴節転移の検索とから上縦隔最上部淋巴節転移の有無が予後に密接な関係をもつことを知つた. 従来術後照射の適応に関し判然としなかつたが, この結果に基づいて上縦隔最上部淋巴節を規準に決め, 当所のn+例に上縦隔と両側鎖骨上窩を含めたT字型照射を行い, 小数例ではあるが好結果を得ている.

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