人工気胸術後５３年経過して発症し，皮下・横隔膜下に進展した胸腔内ｃｈｒｏｎｉｃ　ｅｘｐａｎｄｉｎｇ　ｈｅｍａｔｏｍａの一例

• 喜夛村 次郎

  兵庫県立尼崎病院 外科

• 大久保 憲一

  国立病院機構岐阜病院 外科

• 五十部 潤

  国立病院機構岐阜病院 外科

• 上野 陽一郎

  国立病院機構岐阜病院 外科

書誌事項

タイトル別名

• Intrathoracic chronic expanding hematoma 53 years after artificial pneumothorax (as a treatment) for tuberculosis: Report of a case

抄録

症例は72歳女性. 53年前, 左肺結核に対し人工気胸術をうけた. 3ヵ月前から左側胸壁が腫脹し, 皮膚瘻を生じた. 画像上, 病変は左下胸腔内に充満, 横隔膜を圧排し胸壁外に突出していた. 結核性膿胸, 悪性腫瘍が疑われたが, 菌培養, 経皮生検とも陰性であった. 慢性出血性膿胸の診断にて開胸術を行うと, 長径24cm, 3000gの繊維性被膜を伴う充実性腫瘤が横隔膜を越え後腹膜腔内に達していた. 横隔膜とともに被膜ごと血腫を摘出し, ポリプロピレンメッシュにて横隔膜を再建して閉胸した. 術後の再発は認められていない.

収録刊行物

• 日本呼吸器外科学会雑誌

  日本呼吸器外科学会雑誌 19 (2), 141-144, 2005

  特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会

キーワード

• 慢性出血性膿胸
• 人工気胸術
• 慢性膿胸
• 慢性胸膜炎

詳細情報

• CRID: 1390282679337011456
• NII論文ID: 110001377162
• NII書誌ID: AN10467885
• DOI: 10.2995/jacsurg.19.141
• ISSN: 18814158
• ISSN: 09190945
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2005176033
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可