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Abstract
出穂前後の麦類が洪水等によって冠水されると,輩葉は青々として健全に見えるに拘わらず,その牧童は著るしく低減するという現象はしばしば見受けられるところである。筆者らは1955年度に麦類の人為的冠水試験を行い,8,24,48時間の3階程の冠水処理を裸麦及び小麦の幼穂形成期より登熟前半期までの8期に分ち実施した。その結果として裸麦,小麦共に収量が甚大なる被害をこうむるのは時間的には24時間以,時期的には穂〓期より開花期までの間であることを既に報告した^<(1)>。この結果は既往の中国農試で行った成績^<(2)>とほぼ同様であり,実際の現地の被害状況ともよく一致している。更にこの場合の減收要因を收量構成3要素に分けて考察するとき,最も高い相関を示すものは粒数の減少である。即ち冠水によって花器が慮接的傷害を受け,そのために粒の不授精,不稔の現象がひき起されたことが最大の原因であると考えられる。筆者らは以上の推定に基づいて目下生育後期,とくに出穂期を中心とする各時期の冠水による不稔機構を明かにするために試験を行っている。この試験の一環として,裸麦の節間伸長初期に冠水処理を行い,その主秤について観察した所若干の知見を得たので取敢ず報告する次第である。
Journal
- Report of the Kyushu Branch of the Crop Science Society of Japan [List of Volumes]
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Report of the Kyushu Branch of the Crop Science Society of Japan (12), 54-56, 1958-05-01 [Table of Contents]
The Crop Science Society of Japan