同種造血幹細胞移植後の生着前の敗血症の検討

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タイトル別名
  • Analysis of Bacteremia in Allogeneic Stem Cell Transplant Recipients before Engraftment
  • ドウシュ ゾウケツ カンサイボウ イショク ゴ ノ セイチャク ゼン ノ ハイケツショウ ノ ケントウ

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抄録

【目的】 同種造血幹細胞移植後の生着前の敗血症について検討するため, 1997年1月より2004年9月までに当科で移植を受けた117例対象にretrospectiveに解析した. 【方法】 全例がclass 100のクリーンルームで移植を受け, amphotericin Bの吸入を行った. polymyxin B sulfate (PL-B), amphotericin B, acyclovir, ST合剤を内服していたのが100例, これにvancomycin hydrochlorideの内服を追加投与されていたのが17例であった. 【結果】 117例中18例 (15.2%) に敗血症を認めた. 敗血症の侵入門戸は, 口腔粘膜6例, 腸粘膜4例, カテーテル2例, 不明6例であった. 敗血症の起因菌は, グラム陽性球菌10例, グラム陰性桿菌6例, 嫌気性菌1例, 真菌1例であった. 敗血症が死因となったのは, グラム陰性桿菌の2例 (pseudomonas, stenotrophomonas) とCandidaによる1例であった. 【結語】 敗血症が直接死因となる症例は少数であった. しかし, グラム陰性桿菌による敗血症は死亡率が高かった.

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