書誌事項
- タイトル別名
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- EFFECTS OF BODY POSITIONS, WATER IMMERSION, AND SWIMMING TRAINING ON HUMAN LUNG MECHANICS
- ハイ カンキ リキガク トクセイ ニ オヨボス タイイ water immer
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抄録
水泳時の呼吸に関する研究の一環として, 体位, immersion及び水泳トレーニングの肺換気力学特性に及ぼす影響を分析するため, 大学水泳選手ならびに体育専攻学生 (対照群) それぞれ7名を被検者として, 最人呼気及び最大吸気flowvolume, 肺活量 (VC) , 呼気予備量 (ERV) , 残気量 (RV) を測定した。測定条件は陸上及び水中であり, 体位は立位, 背位, 腹位の三体位とした。<BR>立位ではimmersionの影響を顕著に受け, 全肺気量は水中で有意な減少を示した。これはVCとRVが共に減少したことによる。また, 立位のERVは水中で顕著な減少を示したが, 予備吸気量はわずかに増大した。しかし, 背位と腹位の肺気量は, 背位でERVに増大を認めたことを除けば, immersionにより有意に変化しなかった。立位でimmersionの影響が著しいのは, 胸廓や腹部を圧迫する水圧の効果が背位や腹位に比べて大きいことによると解釈された。水泳選手の各肺気量分画は対照群に比べ大である傾向を示したが, 両群に対する水圧の影響は類似していた。<BR>最大呼気流量 (Vp) は吸気時には呼気時より著しく小さい。また, Vpは吸気時, 呼気時共に水中では減少するが, 特に吸気時のVpは水中での減少が大きい。さらにVpは立位に比べ腹位や背位では減少するが, 体位変化のVpに対する影響は吸気時に特に顕著である。これに対して, V50, V25及びVVは吸気時には呼気時より著しく大となる。さらにこれらの指標は呼気時, 吸気時共に水中で減少した。<BR>水泳選手と対照群の動的な肺換気力学特性の差は呼気時よりも吸気時に顕著に現われ, 水泳選手の吸気時のVp, V50, V25, VVは対照群に比して有意に高い値を示した。水泳では特に吸気に大きなパワーを要求されるところから, これは水泳トレーニングの影響であろうと考えられた。
収録刊行物
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- 体力科学
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体力科学 29 (2), 98-109, 1980
一般社団法人日本体力医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679899554176
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- NII論文ID
- 110001933214
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- NII書誌ID
- AN00137986
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- ISSN
- 18814751
- 0039906X
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- NDL書誌ID
- 2218090
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可