穿孔を伴った超未熟児小腸重積症の1例

  • 秦 信輔
    大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
  • 窪田 昭男
    大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
  • 吾妻 達生
    大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
  • 高橋 英治
    大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
  • 藤村 正哲
    大阪府立母子保健総合医療センター新生児科
  • 市場 博幸
    大阪府立母子保健総合医療センター新生児科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Intussusception with Jejunal Perforation in a Extremely Low Birth Weight Infant.

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抄録

症例は生後10日目の女児で出生時体重は550g. 胃内残乳増加,腹部膨満の後,腹部レントゲンにて free air が出現し壊死性腸炎の疑いにて開腹した.空腸にて腸重積が認められ重積ロ側端に穿孔が認められた.重積腸管約10cmを切除し一期的吻合術を行った.術後は経過良好であった.国内外の文献より新生児期小腸重積症24例を集計した結果,未熟児症例が約半数を占め,生後5日以内発症例が24例中18例と早期発症例が多い.先進部に腸重積の原因となる異常を有する症例は24例中6例で残りはいわゆる特発性と言われる症例であった.症状は腹満,嘔吐,下血など壊死性腸炎と同様の症状を呈し壊死性腸炎との鑑別が困難であると考えられた.治療は小腸切除一期的吻合が可能であり予後の良好な疾患である.

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