小児十二指腸潰瘍穿孔に対し腹腔鏡下大網被覆術を施行した1例 : 本邦初小児報告例

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タイトル別名
  • A Case of Laparoscopic Operation for Perforated Duodenal Ulcer in Children

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抄録

我々は小児十二指腸潰瘍穿孔例に対し, 腹腔鏡下大網被覆を施行したので報告する. 症例は12歳男児で主訴は突然の腹痛. 既往歴は8歳時に胃潰瘍平成7年5月15日21時30分頃腹部激痛出現, 胸部レ線で横隔膜下の free air を認めた, 臍上部から Open technique により 10mm 径のトラカールを挿入, CO_2ガス 8 mmHg で気腹. これより scope を挿入し, 左上腹部に1本, 右上腹部に2本の5 mm カニューレを挿入した. 十二指腸前部に径約 5mm の穿孔部あり. 温生食で洗浄後に, 大網を穿孔部まで引き上げ, 3-0 Dexon にて2針穿孔部に縫着し、穿孔部を被覆. 十二指腸前壁に2針追加縫合を行い再度洗浄後にドレーンを3本挿入し, 創部は埋没縫合した. 術翌日より歩行を開始, 同時に鎮痛剤も不要となった. 全経過を通じて H 2 -blocker, Proton-pomp-inhibitor が投与された. 術後再発は認めず経過良好である.

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