経肛門的超音波検査からみた直腸肛門奇形術後内・外肛門括約筋の分布

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  • The Imagings of Anal Sphincters by Anal Endosonography After Surgery for Anorectal Malformations

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抄録

1994年7月から1995年3月までに京都府立医科大学小児疾患研究施設外科にて経肛門的超音波検査を直腸肛門奇形術後患児17例に施行した.患児17例(年齢; 7歳〜18歳)の病型は高位型10例,中同位型5例,低位型2例であった.超音波画像は,肛門管に対し垂直な画面が得られるようにし肛門縁より5cm, 4cm, 3cm, 2cm, 1cmの各部位にて記録し,今回は各病型での内・外肛門括約筋分布を検討した.低位型2例では外肛門括約筋に相当する hyper echoic band および内肛門括約筋に相当する hypoechoie band を2例共に認めたが,うち1例に手術の影響と考えられる内肛門括約筋の欠損部分を認めた.中間位型5例では外肛門括約筋に相当する hyperechoic band を認めたものの,その境界やエコーレベルがやや不明瞭であった.また,内肛門括約筋に相当する hypoectioic band は5例共に認めなかった.高位型10例では外肛門括約筋に相当する hypoechoic band は10例全例に認めたが,それらの境界やエコーレベルが不明瞭であった.従って低位型から高位型になるに従い,外肛門括約筋の分布は乏しくなっていると考えられた.一方,内肛門括約筋に相当する hyperechoic band は10例中5例に認め,内肛門括約筋が5例に存在していると考えられた.しかし,他の5例には hypoechoic band を認めなかった.

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