超低出生体重児 (726 g) の肝破裂の 1 救命例

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  • Subcapsular Hematoma of the Liver in an Extremely Low Birth Weight Infant

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抄録

出生児仮死を伴い出生した超低出生体重児(726g)が肝破裂をきたしたため, 生後28時間目に開腹した.肝左葉は被膜下血腫を形成して全体に腫大し, その一部が破裂していた.手術は血塊の除去(31ml)とドレナージに終わったが, 術後の交換輸血が止血に効果があった.新生児の肝被膜下血腫とその破裂の成因は分娩時の外傷と, 血液凝固障害に大別され, 前者が多く, その多くは巨大児にみられる.一方, 後者は仮死や低出生体重児に多い.本症例の肝破裂の成因は超低出生体重児の要因も加わったが, 出血部が肝左葉に限局していたことより主として出生時の蘇生術(心マッサージ)に伴う外傷性のものと推測される.

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