バーキットリンパ腫大量化学療法中に広範囲小腸狭窄を来たした 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • Extensive Intestinal Stricture as a Complication of High Dose Chemotherapy for Burkitt's Lymphoma

この論文をさがす

抄録

両眼瞼浮腫を初発症状とするバーキットリンパ腫男児症例に, 大量メソトレキセート, エンドキサン, ビンクリスチン, アドリアシン, デキサメサゾン化学療法を施行した.1クールで腫瘤は消失したが, 抗癌剤による直接粘膜障害, 好中球減少性腸炎, 麻痺性腸閉塞を生じ, さらにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以下MRSA)感染を合併し, その結果, MRSA腸炎, 敗血症, 播種性血管内凝固症候群DICに至った.保存的治療で全身状態は徐々に改善したが, 腸炎の消退には数カ月を要し, 空腸が広範囲に狭窄を来たした.化学療法開始1年後に空腸に生じた約100 cmの狭窄部切除を行い, 発病4年を経過した現在, 原疾患の再発もなく発育障害等も認められない.

収録刊行物

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ