ヒト卵巣癌 (FIGO未分化癌) 由来培養細胞株の樹立とその細胞生物学的性状および各種制癌剤に対する感受性の解析

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タイトル別名
  • Establishment of a Cell Line from Human Ovarian Cancer (Undifferentiated Carcinoma of FIGO Classification) and Analysis of its Cell-biological Characteristics and Sensitivity to Anticancer Drugs

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抄録

概要 ヒト卵巣未分化痛由来の培養細胞株 (TYK・nu株) を樹立し、その細胞生物学的性状を解析した。初代培養は、卵巣未分化癌ヌードマウス可移植腫瘍 (6代目) を細切、Dlspase処理によつて細胞を分離採取し、10%準牛胎児血清添加MEM培地中にて、37℃、5%CO2培養器内で行つた。colonlal donmgにより、継代4代目より上皮様癌細胞を完全に分離することができ、1986年3月現在、培養開始後2年7カ月経過し、100代以上継代中であり、増殖ぱ安定しており、ヌードマウス皮下移植によるtumor-igenicityも認められ、その組織像は原腫瘍に類似している。 培養細胞の形態は、多核巨細胞を混じたほぼ均一な多角形細胞が上皮様敷石状配列を示し、contactmhlbltlonは認めす、PAS染色は陽性てある。電顕では、細胎内小器官は比較的良く発達し、細胞質内にglycogen願粒を認め、desmosomeも観察された。倍加時間は約37時間であり、plating efficiencyは13~17%であつた。染色体分析では、すべてヒト型の染色体を示し、多くは高2倍体域に分布し、モードは56であり、核型分析においては、submetacentncなmarker染色体が1本認められた。m vitrocolony assayにてClsplatm、Adrlamycm、vmcnstme、5-Fluorourac11、Etoposldeに対する感受性を検討した結果、Clsplatmに対して比較的高い感受性を示した。

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