ラット子宮内発育遅延仔における肝臓glycogenの代謝調節

書誌事項

タイトル別名
  • Regulation of Glycogen Metabolism in Fetal Rat Liver of IUGR

この論文をさがす

抄録

妊娠ラットを用い,子宮動静脈結紮によりIUGRを作成し,妊娠19日,20日両日にDexamethasone(DXM)を経母獣的に投与,妊娠20日に開腹して胎仔をとりだし,胎仔肝glycogen量,glycogen synthetase活性およびglycogen phosphorylase活性を測定し以下の成績をえた. 1)妊娠ラットでは,子宮動静脈結紮法で85.8%にIUGR胎仔を作成することができた. 2)結紮群にDXMを投与しても,胎仔体重,胎仔肝重量の影響はみられなかつた. 3)結紮群では,無処置群に比べ胎仔肝glycogen量(mg/g.w.w.)が約25%減少した.また,結紮群にDXMを投与すると,減少した胎仔肝glycogen含量が無処置群と同レベルまで増加してきた. 4)結紮群では,無処置群に比べ胎仔肝glycogen synthetase活性はa型,a型+b型とも減少した. また,結紮群にDXMを投与するとglycogen synthetase活性のa型が著明に上昇した.一方,glycogen phosphorylase活性は無処置群,結紮群,結紮したものにDXMを投与した群で大きな変化はみられなかつた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ