夏期気温の年次差を利用したスギ花粉総飛散数の新予測方法

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タイトル別名
  • A NEW PREDICTION METHOD FOR THE TOTAL POLLEN COUNTS OF CRYPTOMERIA JAPONICA BASED ON VARIATION IN ANNUAL SUMMERTIME TEMPERATURE

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抄録

スギ花粉の総飛散数を予測する方法として,前年と前々年との夏期気温の差を用いた予測法を検討した.全国9地点におけるスギ花粉の実測総飛散数と予測総飛散数との相関はいずれの地点においてもr=0.84を越えた.7月の平均気温との相関が高い地点が多かったが,中には8月の最高気温,8月の平均気温あるいは7月の最高気温との相関が高い地点もあった.検討した135例のうち101例(75%)で実測総飛散数と予測総飛散数との差が1000個/cm^2以下であった.各地点で多く飛散した方から3年間について予測誤差を調べたところ,その誤差は40%以下で,その平均は17.5%であった.従来行われてきた前年の気象からの予測では過大評価になった大飛散年の翌年の予測が正確にできた.以上からこの総飛散数の予測方法は実用化できると考えられる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 48 (11), 1217-1221, 1999

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (10)*注記

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