全身性エリテマトーデス患者の抗アシアロT細胞抗体によるサプレッサー機能の修飾

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タイトル別名
  • EFFECT OF SYSTEMIC LUPUS ERYTHEMATOSUS ANTIBODIES TO DESIALIZED T CELLS ON SUPPRESSOR FUNCTION
  • ゼンシンセイ エリテマトーデス カンジャ ノ コウ アシアロ Tサイボウ コウ

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抄録

全身性エリテマトーデス(SLE)患者の抗T細胞抗体の多様性を, 正常T細胞または, これをノイラミニダーゼで処理したアシアロ抗T細胞を標的細胞として間接蛍光抗体法で検索した.その結果, SLE抗T細胞抗体は, 標的細胞特異性を異にする少なくとも2つの成分で構成され, 1つはT細胞およびアシアロT細胞の両者に作用する抗体と, 他のアシアロT細胞のみに作用する抗体に分類できることが明らかになった.さらに, 患者リンパ球の実際のサプレッサー機能の欠陥と, アシアロT細胞に高い特異性を示すIgM型抗T細胞抗体の存在とは, 強い相関を示したのに対し, IgG型抗アシアロT細胞抗体, あるいはIgM型またはIgG型抗T細胞抗体の存在とは相関せず, IgM型抗アシアロT細胞抗体に, サプレッサーT細胞に対する選択的障害活性のあることがわかった.糖によるSLE血漿のアシアロT細胞に対する結合性阻止試験および, アシアロT細胞をさらに蛋白分解酵素で処理した細胞に対するSLE血漿の結合性試験は, アシアロT細胞に特異性を示す成分は, アシアロ糖蛋白を認識していることが示唆された.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 30 (7), 365-373, 1981

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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