マウス皮下マスト細胞の日本住血吸虫感染による非特異的脆弱化の研究

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タイトル別名
  • STUDY ON FRAGILITY OF MAST CELLS IN SKIN TISSUE IN MICE INFECTED WITH SCHISTOSOMA JAPONICUM
  • マウス ヒカ マスト サイボウ ノ ニホン ジュウケツキュウチュウ カンセン

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抄録

マウス皮下マスト細胞の非特異的脱顆粒現象を日本住血吸虫感染と関連して検討した.gpc 系8週令雌マウスを使用し, 日本住血吸虫感染群, 同感染血清による血清感作群, 正常群に分けて, Higginbotham-熊田法で背中に空砲 (pouch) を作り, compound 48/80 生食水溶液, 異なる滲透圧の NaCl 溶液, 生食水をその中に注入して脱顆粒率の差を検討した.生食水による脱顆粒率は感染群略20%, 正常群と血清感作群は略10%であった.Compound 48/80 希釈系列と各群の脱顆粒率間には dose-response 関係があり, その最大脱顆粒率濃度は正常群4万倍液, 血清感作群8万倍液, 感染群32万倍液で, マスト細胞へのレアギン様抗体付着は脆弱化と関係があった.しかし滲透圧の低下には感染群だけが反応し, マスト細胞脆弱化に別の因子も関与する.同細胞付着抗体は加熱失活からレアギン型と思われる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 31 (5), 275-282, 1982

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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