薬剤アレルギー, 特に薬疹の原因薬剤同定法としてのLeukocyte Adherence Inhibition(LAI)テストの検討

書誌事項

タイトル別名
  • STUDIES OF LEUKOCYTE ADHERENCE INHIBITION (LAI) TESTS IN PATIENTS WITH DRUG ERUPTIONS
  • ヤクザイ アレルギー トクニ ヤクシン ノ ゲンイン ヤクザイ ドウテイホウ

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抄録

簡単かつ迅速なin vitroの免疫学的検査法として注目されている白血球粘着阻止(leukocyte adherence inhibition;LAI)テストを薬疹患者(第1型のアレルギー反応によるものは除外)を対象に, その投与薬剤と患者血清反応物を抗原として施行した.方法は細胞性免疫の検査法と考えられているHallidayらのガラス血球計算盤法を用いた.薬剤のうちにはisoniazidのごとく, 健康人の白血球粘着能を抑制しLAIテストに用いることができないものがある.単一薬剤投与中薬疹の発症をみたものは, 85.7%の陽性率でその薬剤に対するLAIテストが認められ, これらと同一薬剤投与中薬疹の発症をみない症例では, その薬剤に対するLAI現象は認められなかった.さらに複数薬剤投与中薬疹の発症をみたものは37.5%の陽性率で, 投与中の1剤に対してのみLAIテスト陽性を示した.以上のごとく薬疹患者の原因薬剤に対するLAIテストは, 反応特異性, 簡便性, 迅速性から臨床的有用性が示された.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 32 (1), 8-13, 1983

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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